Shinichiro Arakawa
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HONDA

本格的なアウターを着るにはまだ早く、着ないでいるには肌寒い。そんな季節に一枚有ると便利なのがナイロンジャケットである。

『patagonia』や『karrimor』などの山系ブランドのアイテムが人気だが、ここで紹介するのは、ホンダのナイロンジャケットである。と言っても、別にバイクショップで買ってきたワケではない。

これはホンダとデザイナーの荒川眞一郎氏のコラボレーションで実現した『シンイチロウアラカワ ホンダ』である。

97年に発表されたこのコラボレートラインは、荒川氏のブランドとしては初のメンズアイテム(2000-2001年 A/W東京コレクションでメンズラインを発表)であり、「肩に力を入れずに着られるバイカースタイルを提案したかった」荒川眞一郎・ポパイ編集部:『POPEYE』POPEYE 9月10日号;マガジンハウス.1997.P13)と、従来のタフさを押し出したアイテムをリメイクし、ストリートでのバイカースタイルを提案した。荒川氏自身もライダーであることもあってか、ホンダとのコラボレーションは現在も続いている。毎シーズン、パンツやコート、マフラーなど新しいアイテムがリリースされ、心待ちにしているユーザーも少なくないだろう。

まだ昼間は暖かいため日曜日などbenlyで少し出かける時はバッグの中にこのジャケットを放り込んで出る。そして夕方、少し肌寒くなるとジャケットを取り出す。テフロン加工が施されたナイロンは撥水性が高く、多少の雨なら防いでくれる。

秋の訪れを感じるこの時期、benlyで走るには最適のアイテムだ。

裾部分にはもちろんドローコードが。コードを絞ると
確かに裾部分からの風の侵入を防ぐことができるが
巾着袋のようなスタイルは、ちょっと情けない。

唯一、このジャケットの出自がシンイ
チロウアラカワとのコラボであることを
確認できるブランドタグ。一別して外見
からはそれと判らないのが潔い。

バイカーズ・アイテムのお約束、スタ
ンドカラー&ドローコード。ストリートを
意識したアイテムでも機能は実用的だ。

ジッパーを降ろすとイッキに風が吹き
込むようになり、たちまち体温を奪わ
れる。まだ秋とは言え、京都の風は
決して侮れない。